宇宙飛行士 バズ・オルドリンさん
宇宙飛行士から宗教者や哲学者に転身する者が少なくない。なぜか?
「宇宙体験をすることで広い視野を得ることは確か。私の場合は一夜にしてヒーローとなり、戸惑い、自分を失った。その後、自分を取り戻す過程で、それ以前よりも人としてはるかに多くのことを学びました」
1969年、アポロ11号の月着陸船パイロットとしてニール・アームストロング船長とともに人類として初めて月に立ったヒーローは年齢を感じさせぬ鋭い眼光で未来を語る。
月に降り立った10人の宇宙飛行士の証言でつづるドキュメンタリー「ザ・ムーン」の出演者として来日したが、「日本の宇宙研究や技術が、世界の宇宙開発推進のためには不可欠です」と力説。取材中も宇宙開発の関係者との連絡に追われていた。
初めて人類が月に到達し、来年で40年を迎える。悲願の月着陸の実現で人類は何を得たのか。「ザ・ムーン」はその意義を改めて問う。
米ソ両国がしのぎを削り、競争に明け暮れる最も熾烈(しれつ)な時代に空軍パイロットからNASAへ転身。人類初の“座席”を射止めるが、「私はアメリカ人という意識ではなく“人類の夢”をかなえたのだと今も自負していますよ」と静かに笑った。
(産経ニュースより)
立花 隆:著「宇宙からの帰還」
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